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海外(タイ)におけるゼロカーボンへの挑戦

記事公開日:2022/06/05 最終更新日:2023/09/20
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こんにちは、中国瀋陽市出身、ゴルフにはまっている海外営業グループの蘇ソです。
入社3年目、海外営業グループにてタイに事業所のある日系企業を中心に担当しており、高効率冷凍機や太陽光発電などのオンサイトサービス※の提供を通して、ゼロカーボン社会実現に向けた活動をしています。

※オンサイトサービス:お客さま構内にサービス提供社が機器を設置し、電気・熱などのエネルギーを供給するサービス


――― 関西電力に入社したキッカケは?


私は中国の大学生時代に1年間、日本の大学に留学しました。その経験がキッカケとなり、日本の大学院に編入し、ご縁があって関西電力に入社しました。関西電力との運命的な出会いは、大学院内の企業説明会で人事の方と目が合った際、すぐに笑ってくれたので席に座ってみようと思ったことが始まりでした。
説明会以降も、人事や関係部署の先輩方から仕事に関する色々な話を伺うと、関西電力は海外とは無縁の会社と思っていましたが、日本のエネルギー会社では珍しく、初の独資での海外子会社設立や海外のお客さまへのエネルギーサービス提供等果敢に挑戦をしているということを知りました。そして、語学やチャレンジ精神といった自分の長所を活かしつつ、海外というフィールドで活躍できる環境に惹かれて、関西電力への入社を決めました。



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――― 現在の担当であるタイに事業所を置く日系企業に対してはどのようなご提案の経験をされていますか?

私がこれまで担当した中で印象に残っているのは、水上への太陽光発電設備および蓄電池のご提案です。日本では空地や屋根上への太陽光設置が一般的ですが、水上へ太陽光パネルを浮かべて創エネを行うと同時に、蓄電池を併せて導入することで全体最適となる設備構成を検討していくという案件でした。太陽光パネルの規模も30MWクラスと非常に大きく、お客さまと協議をしながらひとつひとつ検討を進めていく過程が非常に濃密で、「お客さまとご一緒になってゼロカーボンを目指すことができた」私にとって印象深い案件です。まだ課題はたくさんあり案件の成約には至っていませんが、こういった案件を積み重ねていくことで、タイでのお客さまの脱炭素ニーズにお応えできる知見やノウハウが蓄積され、日本でのサービスにもフィードバックできるのではないかと考えています。

――― 日本と比べて、脱炭素に関するお客さまの意識の違いは感じますか?

脱炭素の意識に関しては、EUを事業領域とされている自動車メーカーなどの企業が特に意識が高いように思います。まだまだ脱炭素の捉え方は、国によって様々だと思いますね。各企業は自社の事業領域に合わせて現状の要求水準を試行錯誤されているのではないでしょうか。

ただ、同じ企業でもタイと日本の事業所での省エネや脱炭素の意識を比較すると、タイの事業所の方が改善の余地が大きいと感じます。タイ現地に駐在されている日本人の管理者が少人数(お一人で管理されている場合もあります)のため、本業の生産管理の業務が忙しく、脱炭素まで手が間に合っていないのが実情のようです。また、日本側と連携する場合でも、言葉や文化の壁が少なからずあるので、国内で調整するよりもどうしてもハードルが上がってしまう印象があります。一方で、ちょうど設備改修のタイミングに差し掛かっている事業所も多く、設備改修をキックに、「これからいよいよタイでの脱炭素を」と考えられておられる企業も多くなってきているのではないでしょうか。


――― これから蘇さんはお客さまとどのようなご協業を目指していきたいですか?
    また、今後、挑戦したい事業領域はありますか?

ゼロカーボンを進めるにあたり、はじめにご検討いただきたいのは、太陽光発電設備の導入や再エネ証書(I-RECサービス)の活用になります。導入する設備の規模によりますが、太陽光発電設備は、補助金(二国間クレジット制度:JCM)も活用することで、現在の系統の電気購入単価よりも安価に提供できるケースが非常に多いです。関西電力はこの補助金の採択実績も多く、補助金の申請・採択については自信をもっています。また、再エネ証書に関しても国内の流通価格より、海外の方が安価な傾向にあります。ゼロカーボンの第一歩として、まずはおすすめしたいですね。ゼロカーボンを進めるにあたり、はじめにご検討いただきたいのは、太陽光発電設備の導入や再エネ証書(I-RECサービス)の活用になります。導入する設備の規模によりますが、太陽光発電設備は、補助金(二国間クレジット制度:JCM)も活用することで、現在の系統の電気購入単価よりも安価に提供できるケースが非常に多いです。関西電力はこの補助金の採択実績も多く、補助金の申請・採択については自信をもっています。また、再エネ証書に関しても国内の流通価格より、海外の方が安価な傾向にあります。ゼロカーボンの第一歩として、まずはおすすめしたいですね。


一方で、日本では太陽光で発電した電気を発電地点以外で利用できる、所謂、自己託送スキームが提案可能ですが、タイでは原則、逆潮流ができないため、提供できるサービスの幅が日本よりも狭いという制度面での課題もあります。今後はタイでの制度等の動向を常に調査しながら、環境が整い次第、迅速に新たなソリューションを提案できるよう挑戦していきたいです。


また、現在、関西電力では中国に現地法人はないのですが、私個人としてはいつか中国市場に進出してゼロカーボンにつながる様々なチャレンジができればと夢見ています。実際に、中国に事業所を持つ企業も関西電力のお客さまには多くいらっしゃるため、是非一緒にゼロカーボンを目指せる環境を創り上げることができたらとても嬉しいです。そのために、いまからお客さまのニーズや世界各国の情報を調査しつつ、自分なりの事業計画を打ち出せるよう精進していきます。
これからもお客さまとご一緒にゼロカーボンをもっともっと進めていきたいです!

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※本記事は作成者個人の意見や感想に基づき記載しています。
※感染症対策を十分考慮した上、撮影時のみマスクを外して撮影しています。
※この記事は2022年6月時点の情報に基づき作成しております。

この記事で紹介したメンバー

荒木 誠也

蘇(ソ)SU

中国瀋陽市出身。大学卒業後日本の大学院に進学、日本滞在歴6年。趣味は旅行、マッサージ、ゴルフ(初心者)。現在は日系企業さまの海外拠点に向けて省エネ、省CO2等のソリューションを提供しております。私はタイのお客様をメインで担当しております。 本サイトでは、海外の”ゼロカーボン”の情報を発信できたらと思います。

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この記事を書いたメンバー

島崎 智史

島崎 智史

富山県出身で純喫茶巡りと日本酒が趣味。日系企業さまの海外拠点へ省CO2につながるソリューションを提供しています。お客さまのリアルな声から会社を動かし、ソリューションを通してお客さまの課題を解決することが使命。ゼロカーボン板では、普段からの何気ない疑問に真摯に向き合う場所を目指して執筆に取り組んでいきます。

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海外(タイ)におけるゼロカーボンへの挑戦

記事公開日:2022/06/05 最終更新日:2023/09/20

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